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硬膜外麻酔は誰でも受けられますか?
ほとんどの方が可能です。しかし次の方々はできません。
・麻酔薬にアレルギーがある方
・全身状態の悪い方(出血多量や脱水)
・血液の凝固、止血に異常のある方(硬膜外腔に出血し、硬膜外血腫を形成しやすい)
・麻酔を行う局所(背部)に感染や腫瘍のある方
・ある種の心臓疾患、脊髄神経疾患、脊椎疾患のある方
また、麻酔チューブ挿入時間に余裕がないとき(分娩が切迫しているとき、進行が早すぎるとき)は実施できない場合もあります。 -
硬膜外麻酔は安全ですか?
硬膜外麻酔で重篤な合併症が起こることはまれですが、副作用として以下の事象が起こることがあります。
・チューブ挿入部位の痛み
・一時的低血圧:体位変換、輸液にて回復が見込めます
・硬膜穿刺後の頭痛:1週間程度で回復が見込めます
・非常にまれな合併症:一時的な震え、局所麻酔薬中毒、硬膜外血腫、硬膜外膿瘍、呼吸困難など
当院では年間1000例以上(2023年4月~2024年3月)の硬膜外麻酔を実施していますが、それによると思われる重大な副作用や合併症は発生しておりません。 -
硬膜外麻酔は必ず効きますか?
麻酔の効果や陣痛の感じ方には個人差があるため、必ず全員に、全く痛くない麻酔を提供することはできません。多くの方に満足していただけるよう、分娩の進行度を考え合わせ、それぞれの注入量、注入方法を工夫しています。 -
いつ硬膜外麻酔を始めるのですか?
本格的な陣痛が開始したら(痛みが出てきたら)麻酔を始めます。目安としては子宮口が5cm開大したときです。 -
いきむことはできますか?
陣痛の痛みはほぼなくなりますが、ほとんどの方は張る感じはわかりますので、それに合わせていきめます。張る感じがないときには陣痛計の動きやスタッフの指示に合わせれば大丈夫です。